子ども達にとって毎日の睡眠は1日の疲れを取るだけでなく育脳にとっても大切なものと
されています。昨今、生活リズムや働くご両親に合わせ夜型になっている子どもが増えています。お昼寝を合わせ3歳までの子どもに必要とされている睡眠時間は11時間から13時間とされています。
昔から『寝る子は育つ』と言われていますが、なぜ、育つのか考えていきましょう。
[なぜ睡眠が大切か?]
睡眠不足は成長の遅れや食欲不振・注意や集中力の低下・眠気などともたらします。
小さな子どもの場合、眠気を意識することが出来ず、イライラしていたり、突然泣いてしまったりしますね。睡眠中、脳から成長ホルモンが分泌されます。この成長ホルモンは、脳の機能を正常に働かせ、発達させるために欠かせないホルモンです。
成長ホルモンが分泌されることで骨や筋肉などの体によい影響を与えます。
睡眠時間が不足していたり睡眠の質が悪かったりすると、子どもたちの身体的、情緒的にも悪い影響がもたらされます。
[しっかりと寝ることでもたらす効果]
睡眠不足になると体の疲れが取れず、頭も働かなくなるといった経験はみなさんもあるのではないですか?
特に子どもは、睡眠による影響を受けやすく、脳と身体を休めることが大切です。
睡眠は疲れを取るためと考えがちですが、それよりも、「眠ることで、脳を作り守り育てる」という役割の方が大きいと言われています。
人間の脳は「体の脳」「おりこうさん脳」の順番で育つと言われています。「体の脳」は生きるために最低限必要な機能(起きる、寝る、食べる)を指し、「おりこうさん脳」は知識・言語などを指します。また、もっと大きくなると「心の脳」の発達も促すようです。3歳くらいまでのあいだに「体の脳」をきちんとつくる必要があるのです。また、おりこうさん脳では言葉の獲得、手指の発達。知識を育てるなどの発達が見込まれます。これらの脳の発達のために睡眠が必要と言われています。
また、ただ寝るだけではなく、質の良い睡眠をとることがもっともよいとされています。
[良い睡眠・寝かしつけ]
保護者の方から、「なかなか寝ません」「休みの日はお昼寝をしないんです」という声を伺います。園での寝かしつけの仕方をおしえてください。などの質問も少なくありません。ではどのようにしていけばよいでしょうか?
お昼寝でしたら、午前中たくさん身体と心を動かしましょう。公園やお家の中、児童館や子育て支援センターに遊びに行く方もいるでしょう。そこで「楽しいね」「おもしろいね」と感じられる活動をして身体と脳をたくさん動かしてください。帰宅後ゆっくりと食事をとり寝る環境を作りましょう。少し部屋を薄暗くし静かな音楽をかけるのもいいのでは?たまにはパパやママも一緒に寝るのもいいですね。0~3才のお子さんの平均的なお昼寝の時間は1時間30分~2時間でよいと言われています。
運動を多くした日は、場合によっては興奮で寝付けないことも起きますが、長期的に見れば、昼間の運動、午前の光、定期的な食事が睡眠を促進します。
夜の寝かしつけは食事をとったらゆっくりとお風呂に入り身体を温めると良いそうです。寝る前30分はテレビやスマホなど見てしまうと脳が活性してしまうようです。
寝る前に布団に入ったら絵本の読み聞かせをしながら静かな環境を作りましょう。
〔最後に〕
0~3才までに一番大切なことは、「寝て」「起きて」「食べる」「身体をたくさん動かす」ことだと思っています。初めにすることは「睡眠」を整えていくために根気よく取り組むことだと思います。今、睡眠が乱れていても、“たった1週間”で3歳までの子どもは生活リズムを整えることができます。幼児期の今は、脳の一番大事な土台を育てている最中です。「睡眠」が整っていくと、これまでに感じていた「困った」が減って、必ず親子の間に笑顔の時間が増えていくはずです。ぜひ、試してみてくださいね。
今月はここまでとします。
最後まで読んでくださりありがとうございました。