「怒ると叱るの違いは脳への影響も違う?」|小規模保育園【サンライズキッズ保育園】

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育脳お役立ちコンテンツUseful content for Brain Development

「怒ると叱るの違いは脳への影響も違う?」

育脳お役立ちコンテンツ 2022.01.04

?明けましておめでとうございます。うし年から虎年になり気持ちも新たに新年を迎えることができました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

サンライズキッズ保育園では以前、保育豆知識の中で「怒ると叱る」の違いにお伝えさせていただきました。今年初めての育脳コンテンツのテーマは「怒ると叱るの違いは脳への影響も違う?」について一緒に考えていきたいと思います。

 

子育てをする上で、お子さまが、してはいけない事をした時にその間違いを気付かせることは私たち大人の役目でもあります。正しいことを知らせる為に『叱る』のですから大人のその時の気分で感情をぶつけることとは訳が違います。そこで『怒る』と『叱る』の違いについてお伝えさせていただきます。

『怒る』は相手の事は考えず自分の感情のままに怒りを発散させる行為で、『叱る』は

相手の事を考えて、今後良い方向に向かってほしいという思いがあり、それを伝えるための行為です。とはいえ、子育てをするうえで『言う事を聞いてくれない』『イライラする』

などの感情から、つい怒ってしまう事もあるかと思います。怒る行為は小さなお子さま

達には『怒られた』『嫌な気持ち』という記憶は残っても『何故いけなかったのか』『どうすればよかったのか』という次への行動や思いに繋がってはいきません。

(一部サンライズキッズ保育豆知識より抜粋)

「怒る」大人の脳では恐怖や不安、怒りなど一次的な価値判断にかかわる偏桃体が活性化しています。瞬時にすべきこと、止めるべきことを判断するための、きわめて速い反応経路です。

一方「叱る」脳では、その偏桃体の判断をもう一度、二次的に判断しなおすことにかかわる腹内側前頭前野も働きます。そして子どものやる気をそがず、今後適切な行動をとれるようになっていくためにはどういうサポート、アドバイスが必要か、先々を見越して判断し戦略を立てるときには、知的活動の中核・背外側前頭前野が働きます。

結局、「怒る側」「叱る側」が先々を見越せないようなら、子どもも先々を見越すような脳内システムを獲得するはずがないのです。

 

 

【子どもの脳を傷つける怒り方・叱り方】

カッとなったときやイライラしている時に思わず「ダメでしょ!」「何回言ったら分かるの?」「もう知らない!」等つい、感情的に言葉に出してしまう時もありますね。偏桃体が大活躍です。それらが日常的に続くと、お子さんの偏桃体も活性化しやすくなりますし、お子さまは「自分は愛されていないんだ。自分は必要ないんだ」と自己肯定感が失われてしまい成長の段階で怒りや恐怖などの感情をコントロ―ルすることが、うまくできず衝動的、攻撃的な行動をとるようになってしまいます。

「どうしてみんなと同じようにできないの?」「お姉ちゃんは、ちゃんと言う事を聞けたのに」等、ほかの誰かと比較してお子さまの自信を失うような言葉をかけることも、自己肯定感が失われてしまいます。「どうすれば」につながる背中の押し方を見つける、行動につながる肯定語で見つけることがだいじです。否定語ばかり投げかけられ続けると次第にやる気も失われ、すぐに怒ってしまう子や、すぐに諦めたりする子になってしまいます。楽しいことやワクワクしたときにドーパミンが分泌されますが、否定語ばかり続くとド-パミンも分泌されず

やる気や意欲の低下がみられることもあります。その結果、無気力になり、学習困難や学力低下にもつながる危険性も考えられます。

 

【どうすれば話が聞けるようになるのか?】

 

自分の感情のままに伝えるのではなく、まず話を聞きお子さまの言葉を大人が繰り返し気持ちを受け止めたり代弁したりします。感情が高ぶっている時は、あれもこれもと、伝えてしまいがちですが、イライラが増したり嫌だなと思う人の話は聞きたくないとお互い悪循環です。

この時、お子さんがすでにできていることを探しましょう。してはいけないことをしたときには、そのことをそれ以上しなかった理由、このまえはしなかったわけ、聞いてみましょう。

それから、大人は落ち着いた態度で、ゆっくりと分かりやすい言葉を選んで、具体的に何が悪かったのかをいつもよりワント―ン低い声でお子さまの目を見て伝えます。そして、できていた時のことやその気持ちを聞きます。

すると小さなお子さまも「今は話を聞かないといけないんだ」ということを察して大人の言葉に耳を傾けてくれます。毎日の生活の中で一つ一つ丁寧に関わることは根気のいることですが、この関わりを積み重ねていくことで「この人は自分の気持ちを受け取ってくれる人」「自分のことを分かってくれる人」という安心感から信頼関係も築かれます。そして自分を大切に思い、相手の気持ちもわかるお子さまに育ってくれると思います。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。