0歳~2歳は脳の80%が完成する時期・・・
と聞くと、急いで何か教育をしないといけない、身につけなければいけないと感じるかもしれません。
しかし、そうではありません。2歳までの段階は、人生の基盤を作り上げる段階です。
保育園だけでなく、ご家庭でもできることがたくさんあります。
子どもたちの能力を最大限に引き出していくには、どうすればよいのでしょうか。
今回は、育脳に最も大切な「子どものやる気」についてお話しします。
実は5歳前の時期に、好き嫌いや、やる気に関する脳の部位が発達のピークを迎えますから、~~ができるようになることより、~~が好きになることがだいじなのです。
〈子どものやる気を大切に〉
やる気、意欲、好奇心は子どもの脳、その他の成長に大きく関わり、影響を及ぼします。
大人も同じですが、やる気のない状態で、無理やり取り組んだところで、決して良いパフォーマンスはできませんし、著しい成長は見込めません。
子ども自身が意欲を持って、主体的に環境と関わっていくことができるようにしていきたいですね。
生まれた時から子どもたちは、見る物、触れる物、全てのことに興味津々、やる気いっぱい!子どもを見ていると本当によく感じます。
しかし、このやる気は、周りの環境に大きく左右されながら、増減していきます。
子どもに、早くできるようになること、上手にできることを求めてしまうと、どうしても「できなかった」という気持ちを子ども自身が感じてしまう為、気をつけたいところです。
〈やる気を引き出すには〉
〇「楽しい」「やりたい」と感じられる環境
サンライズキッズ保育園では、育能カリキュラム「英語」「リトミック」「体操」に取り組んでいます。どれも、早くできるようになること、覚えることを目的にしたり、強制的に参加させたりはしていません。
友だちと一緒に、声を出して発音することが楽しい、音楽に合わせてリズムにのることが楽しい、体を動かすことが楽しい、どちらかと言えば好きだと、感じることを一番大切にしています。
また、充実感、満足感を味わうことで、楽しいから一緒にやりたい!という気持ちで参加できるよう、子どもの反応を見ながら内容を工夫しています。
保育園では、上記のカリキュラム以外にも、絵本の読み聞かせや、フラッシュカード、食育、製作、散歩、季節の行事等様々な楽しい体験を積み重ね、やりたいこと、興味、関心の幅が広げられるようにしています。
〇言葉がけ
子どものやる気を育てるには、大人の言葉がけも重要です。
難しく考える必要は、ありません。
大人でも、できたことを認めて褒めてもらえると、嬉しく意欲が湧くものですよね。
努力する姿、やる気、意欲そのものを認め、一緒に喜び、具体的に褒めてあげましょう。
望ましい行動をした時に、その都度行動を褒めることでやる気につながります。
子どもにとって親、身近な大人が喜ぶ姿は、とても嬉しいものです。次も頑張ろうという意欲につながります。
子どもがなかなかできないことがあっても、否定するのではなく、「次は頑張ってみよう」と前向きになれるような、言葉がけをすることが大切です。
また、避けたい言葉がけもあります。
「〇〇しないと、~できない」等の脅迫や、人と比べること、「~して当たり前」と決めつけること、人格を否定することは、やる気や自己肯定感を奪ってしまう可能性がありますので、気をつけましょう。
「やる気」を育てることは、育脳、人生の基盤を作り上げるうえで、とても大切です。
しかし、その前に脳を育てるための土台作りも欠かせません。 生活習慣(睡眠、運動、食事)、愛着形成(親への深い信頼)、の土台があってこその、育脳教育です。
保育園とご家庭と連携を取りながら、子どもの力が発揮できる環境を一緒に作っていきましょう。