生まれて間もない赤ちゃんは、寝る・泣く・授乳の繰り返しで、「まだ何も分かっていないのではないか・・・」
と感じる方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、赤ちゃんは、日々とても多くの情報を感じ取り、脳も身体も著しく成長する時期です。この時期の子どもとの関わり方は、脳の発達に大きな影響を及ぼします。
では、具体的にどのようなことをすればよいのでしょうか。
今回は育脳にも大切なスキンシップについてお話しします。
?スキンシップが大切な理由
皮膚からの気持ちのよい刺激は、安らぎを感じさせ、脳の発達に良い影響を与えると言われています。
人の脳は、スキンシップにより、オキシトシンという神経伝達物質を分泌する働きがあります。オキシトシンは、幸せホルモン・愛情ホルモン・信頼ホルモン・癒しホルモン等、様々な異名を持ち、ストレスの緩和、他人への信頼、安心感をもたらします。
心の安定により、新たなことに挑戦する力、集中力も高まります。
子どもの頃に、オキシトシンを分泌しやすい脳にすることにより、大人になっても他者への信頼や安心感が続き、周囲の人と温かい人間関係を築くことができると言われています。
乳幼児期にスキンシップが不足していた子どもは、高校生や大人になった時に、他者を攻撃したり、キレやすかったりする傾向があることも判明しています。
又、皮膚は「第2脳」とも言われており、皮膚からの情報は、視覚、聴覚との情報とは違いダイレクトに脳へと伝わり、脳を刺激することが分かっています。
?赤ちゃんと楽しくスキンシップを取りましょう
お互いにリラックスした状態で赤ちゃんの顔を見て微笑んだり、語りかけたりしながら行いましょう。
〇日常生活に取り入れる方法を紹介します。
・お腹をさする
・お風呂上りにクリームを塗る
・手のひらで優しくマッサージをする
・トントンとリズミカルに皮膚を刺激する
・子どもがまだ自分で動くことができないときは、なるべく時間を見つけて抱っこする
・子どもが求めた時は抱っこしたり、ギュッと抱きしめたりする
・頭をなでる
・本を読むときに膝の上に乗せる
・添い寝しながらトントンする
・ハイタッチする
・こちょこちょする
・手をつなぐ
・手をにぎる
?スキンシップを取るうえで気をつけたいこと
親も子どももスキンシップを取ることで、お互いに良い影響があります。しかし、子どもが求めていない時に一方的に行っては逆効果になることがあり、オキシトシンの分泌もされない為、子どもの気持ちを優先して行いましょう。
逆にスキンシップを拒まれると、子どもは不安を感じてしまうので、拒まず受け入れてあげましょう。
オキシトシンの分泌量は、1歳半ごろまでに決まると言われていますので、たくさん抱っこをしてあげるとよいでしょう。この時期は親との愛着形成を育むうえでもとても大切な時期です。1歳半を過ぎた後もスキンシップが不要というわけではなく、触れ合うことでオキシトシンは分泌されるので、子どもが喜ぶスキンシップをたくさんしてあげましょう。
何よりも大切なことは、「心地よい触れ合い」です。
無理なく、楽しく取り入れていきましょう。