こんにちは。
サンライズキッズ保育園です。
夏に比べるとずいぶんと日が短くなり、季節の移り変わりを感じますね。
朝晩は少し肌寒くなってきたので、子どもたちはもちろん、保護者の皆様もご自愛ください。
さて、今回の育脳のテーマは『リトミック』です。
「リトミック」とは、スイスの作曲家、音楽教育家であるエミール、ジャック、ダルクローズが開発した音楽教育論です。
音の高低や、調整、拍、音のスペース、エネルギー…
と、かなり難しい説明になってしまいましたが、簡単に言いますと、音に合わせて体を動かしたり、即時反応と言って、この音楽が流れたらこのポーズ、この動き。などのように音楽に対して反応していく事を「リトミック」といいます。
サンライズキッズ保育園では週に2回リトミックを取り入れています。
そのリトミックで期待される効果としては、
①【運動機能】音楽に合わせていろいろな動きをすることで、さまざまな運動機能を伸ばすことができる
②【社会性】友だちと一緒に行うリトミックは、周りの動きにも注目するため、自然に社会性が育つ
③【自己肯定感】リトミックには正解はありません。自由に表現活動をすることで自信を育てられる
これ以外にも言葉やコミュニケーションの成長につながる効果もあります。
さらにリトミックでは実行機能の向上が期待できます。
実行機能は「記憶や情報を一時的に記憶しながら何かをするワーキングメモリの力」「ついしそうになるのをぐっと抑える抑制の力」「状況の変化を察知して柔軟に頭を切り替える力」からなり、幼児から子ども期に実行機能が高い人は、大人になった時に肥満や高血圧になりにくく、年収が高く、貯蓄が多かった。医師や弁護士など社会的地位の高い職業につきやすく、たばこや薬物に依存することも少なく、犯罪を起こす率も低かったことが報告されています(Moffittら2011)。
いまどきリトミックをただの音楽、ただのダンス、頭の働きとは関係ない、などと考えている方はいないと思いますが、「記憶しながら対応する」「しそうになるのを抑える」「パターンの変化を読み取り合わせる」そういう基礎的な脳の力を鍛えているとご理解ください。幼児期の様々な遊びもみなそうです。
昨今では、ダンスも必須科目になり、体を動かす上で音楽はとても重要なものだと感じます。
では、実際サンライズキッズ保育園ではどういったリトミックを行なっているのか、紹介させていただきます。
1.ぶんぶんぶん
フープを池に見立て、曲に合わせて両手で花を表現したり、池の周りをハチを模倣して自由に走ったりしています。
2.かたつむり
歌を歌いながら自由に体を動かし、かたつむりという生き物を理解してもらうと同時に簡単な振り付けを伝え保育者も一緒に体を動かす喜びや表現遊びを楽しんでいます。
3.線路はつづくよどこまでも
みんなが大好き電車ごっこです。
自分の前にいるお友だちの肩に手を置いて繋がって進んでみたり、ダンボールで作った電車の中に入り、音楽に合わせて行進したり、電車になりきって遊んでいます。
子どもたちは、音楽を聴きながら思い思いに自由な表現をしてくれています。
成長を感じるとともにオリジナリティ溢れる個性が備わっていくのも、リトミックの魅力です。
新しい音遊びをどんどん作っていく子どもたちを見て、将来の作曲家はこの子かな?
素敵な歌を歌ってくれるのは?カッコいいダンサーはこの子かな?と期待に胸を膨らませながら日々子どもたちと過ごしています。
ただ体を動かすのではなく、音に合わせて物事を表現し、友だちと輪になる事を学び、音に対してのイメージでいくらでも子どもたちは個性を育んでいくのだと感心させられます。
リトミックは、保育士としてはもちろん、親としてもコミュニケーションの一環としてとても重要と感じます。ぜひご家庭でも取り入れていただけたらと思います。
長くなりましたが
最後までお読みいただきありがとうございました。