丈夫な体と心をつくる 体操
子どもに人気の習い事はいくつかありますが、これをお読みになっている保護者のお子さんは何か習っていますか?3つくらい習っているご家庭もあれば、まだ検討中というご家庭もあるでしょう。
ピアノ、水泳、英会話・・・選択肢はいろいろありますが、コロナ禍で運動不足が懸念されていることもあり、体操教室が大人気。それに伴い、多くの園では体操をいつもより多く取り入れたりし、体を動かす機会を増やしているそうです。
ここでは、幼少期に体操をするメリットをおさらいしてみましょう。
目次
幼少期に身体を思いっ切り動かすことはとても大切です!
①基礎運動能力がアップする
西松ケ丘園の様子
幼少期にいろいろなパターンの動きを経験しておくことはとても大切。運動能力は確実にアップすると言われています。
プロスポーツ選手に、幼少期はどんなスポーツをやっていたか聞くことがあります。1つのスポーツだけをやってきた人は少ないそうで、木登りをしたり海で泳いだり野原を駆け回ったりなど、バラエティに富んだ身体の動かし方を体験してきた人が多いそうです。
逆に幼少期から一つのスポーツだけをやってきた人は、肩や膝、足首など一カ所に負荷が集中してしまい、ケガをして早々にそのスポーツを止めてしまった、なんてことも。
基礎的な身体能力は、いろいろな体の動かし方をしながら運動体験を多く重ねることで、確実に培われていきます。
バランス感覚や柔軟性も高まり、加減も理解できるので、ケガの防止にとても役立ちますね。
またどんどん体力が付いてくるので、免疫力もアップし、病気に強い体が作られていくでしょう。
②成功体験を増やし自己肯定感を育む
最初のうちはできない動きが多くても、だんだんと練習するうちに、少しずつできるようになっていきます。もちろん個人差がありますが、子ども自身が「できるようになりたい」と意欲をもって取り組む姿勢は大切。できるようになった時の喜びは格別です。
何にも変え難い達成感が味わえますし、周りからもたくさん褒められるでしょう。
このように「自分はできた」という自信が、自己肯定感につながっていきます。
近年、日本の若者は他の先進国の若者に比べて自己肯定感が低いと言われていますが、幼少期から自己肯定感を育む土台を作っていけたら嬉しいですね。
③脳の発達を促す
脳の発達と運動は密接に関係しています。運動には、脳の神経細胞を増やして育能をサポートする効果があるとされています。
実際に、体力テストの成績が上位の子どもは成績も上位であることが多いという統計が出ています。
保護者の方も子どもの頃、運動ができる子は勉強も何でもできる、と感じたことはありませんか?身体をよく動かすことと学習能力はお互いに密接に関係しているのです。
例えば、コーチの言うことを理解して自分の動きをイメージしたり当てはめたりすることは、脳が発達していなければできないこと。失敗した時に動きを修正したりなど、イメージした動きに対して身体をどう動かしたらよいかなど、感覚的な能力も必要で、これは脳の発達にもとても良い影響を及ぼしているのです。
④コミュニケーション能力が育つ
西松ケ丘園の様子
体操はグループで行うことが多いため、集団生活の基礎が学べます。例えば、順番を守ったり、友達と協力し合ったり、意見を言い合ったりなどです。
もちろん最初はうまくできない子もいるでしょう。でも周りをよく見ながらだんだん自分も行動に移すなどできるようになっていきます。このように少しずつ社会性は育まれていきます。
また集団で何かを成し遂げることができれば、大きな達成感を味わえます。これは子どもの記憶に大きく残るでしょう。
また挨拶や礼儀を重んじる教室も多く、お勉強とは違った大切な習慣も身に付けられます。
お家でやってみよう!月齢別おすすめの運動遊び
①0歳児:ハイハイトンネル遊び
大人が四つん這いになり、腕や足の間を赤ちゃんにくぐってもらいます。一度くぐったら大人が赤ちゃんのそばに行ってまた四つん這いになって名前を呼んであげましょう。
足の間から頭が見えるよう覗き込んでみると楽しめます。
ハイハイの動きはとても重要で、全身の体幹を整える効果があります。二足歩行の前段階としてとても大切な動きなので、思う存分ハイハイさせてあげましょう。
②1歳児:風船あおぎ・打ち合いあそび
西松ケ丘園の様子
風船を膨らませて、うちわであおいで浮かせ、箱に入れるなどしてみましょう。
また、テープで毛糸を付けて家の中につるして、新聞紙を丸めたボールで的当てをしても楽しめます。最後は風船の上に乗って体重をかけ割ってみる体験もいかがですか。
③2歳児:ケン・ケン・パ遊び
保護者の方も昔遊んだのではないでしょうか。安全な公園や道に水性チョークで円を書きます。1個にしたり2個並べたりしてみましょう。
そして右足と左足で交互にジャンプして進んだり、「パ」の部分を連続にしてみたり、いろいろとアレンジしてみましょう。
足腰の筋力が発達しますし、勢いをつける時には自然と腕の動きも入るので、瞬発力も養えます。
サンライズキッズ西松ヶ丘園では、体操のカリキュラムを取り入れ、みんなで楽しく身体を動かせる時間を大切にしています。
身体を動かすことで運動機能の発達だけでなく、心の発達や育能、社会性も養えるようにさまざまな工夫を行っています。
子どもの成長はたくましく、日々発見があり、見ていてこちらまで幸せな気持ちになります。
これからも体操を通じて子どもたちの心身の健全な発達をサポートしていきたいと思っています。
保育士の振り返りアンケート結果
「体操カリキュラム」のねらい・活動内容は園児たちの年齢や発達に合っていたか。
西松ケ丘園の保育士回答
- 個々に体力がつき、自ら身体を動かそうとする姿が見られるようになりました。
- 保育士が大きく動くと子どもたちも保育士の模倣をして大きな動きになります。
- 音楽に合わせた体操が特に好きで、体操カリキュラム外でもよく行っていました。
- 身体を動かすことが好きな子どもたちなので、積極的に楽しそうに取り組むようになりました。
- 教えていただいた動きを楽しく取り入れることで、身体を動かすことが楽しいと思ってくれるようになったと思います。
西松ケ丘園以外のサンライズキッズ他園の保育士回答
- 体操を何度もするうちに馴染みのある曲を踊るようになりました。
- マット運動の際に前転が上手くなる子どもが多数見られました。
- カリキュラムの時間外にも歌を歌ったり踊ったりする姿がみられました。
- 初めの頃よりボールなどの扱い方、マットの上での身体の動かし方などが上手になってきたと思います。
- 体操に興味がなかった子どもが、少しずつ音楽に合わせて身体を動かすようになり成長を感じました。
- 研修の内容をサーキット遊びに取り入れることで、いつもとは違った運動に興味を示し、楽しみながら参加している姿が見られました。
- 年齢にあった身体の動かし方に挑戦しようとする姿が見られました。
- 初めは部屋の隅っこで様子見をしている子もいましたが、体操の音楽が流れると楽しみながら体を動かす姿がみられました。
- 研修を参考に体操をしたことで、マットやフープを取り入れると楽しそうにしている様子がみられました。
- 体の動きが活発になったり、身体機能が向上したりしたように感じました。
- 保育士や他児の模倣をしながら、身体のさまざまな部位を動かせるようになりました。
- 最初はあまり乗り気でなかった子も、周りが楽しそうに活動しているのを見て積極的に参加するようになりました。
- 運動能力はもちろんですが、順番に並んだり、保育士の言葉をしっかり聞いて行動したりすることができるようになりました。
- 繰り返し同じ内容の体操を何度か行うことで体の動きを覚えたのか、以前よりもジャンプ力やバランス感覚か向上していることを実感しました。
- 新しい体操も毎週することで覚えていき、進んで体操をしてくれています。
- 覚えた体操を楽しむように体を動かすようになりました。
- 以前より、公園の遊具にも積極的に挑戦するようになりました。
体操を振り返り、良かった点や反省点、
来年度につなげたい点がございましたらご記入ください。
- 子どもがもっと楽しめる体操を考えていきたい。
- 決められた時間でやるより、子どもの様子に合わせて取り組めたえらもっと向上すると思う。
- いろんな体操やカリキュラムに沿った内容を無理なく実践でき、子どもも喜んで取り組めていたので、来年度も楽しみながらやっていきたい。
- 教えて頂いた体操を取り組む機会がなかったので、来年度は時間を取れるようにしていければ良いと思います。
- 体を動かすことが好きな園児が多いので、体操のカリキュラムの時間は生き生きとしているように感じられた。保育者の連携で、大きな怪我なくカリキュラムができた。