豊かな感性や表現力を伸ばす リトミック
リトミックとは、様々な音楽に触れながら感性や表現力はもちろん、身体能力まで高めることができる教育方法のことです。
リトミックを受けることでどのような効果があるのか、また、リトミックにはどのような種類があるのか、などについてご紹介します。
目次
リトミックを受けることで得られる効果
リトミックを受けると様々な効果が得られることがわかっています。
1.協調性が身に付く
リトミックは基本的に、年齢が近い子どもたちが集まってするものです。同じ空間で同じ音楽に合わせともに体で表現することで、みんなと一緒に表現することの楽しさや充実感を味わうことができます。
また、それぞれが感じた音楽のイメージを伝え合うことで、人には様々な考え方があるということを知るきっかけにも。自分の考えを押し付けず相手の考えに耳を傾ける癖が身に付くので、良好な人間関係に欠かせない協調性が養われます。
2.身体能力が発達する
体を大きく使って音楽のイメージを表現することでたくさんの体の動きを覚え、身体能力が高まります。
また、いつでもどこでもできる「手遊び」もリトミックのひとつです。リズムに合わせて手先や指先を動かすので、リズム感とともに手先や指先の発達も促されます。
3.音楽的感性が養われる
奏の杜園の様子
リズムやテンポが異なる様々な音楽に触れることで、鋭い音楽的感性が磨かれます。また、そうした音楽に合わせて体を動かすことが、リズム感や音感を発達させることに。
さらに、「筋肉の感性」という五感に続く「6番目の感性」とも言われる感性も養われます。
4.音楽に親しみが持てる
リズム遊びや楽器演奏など、音に触れる機会の多い子どもは、音楽に対して親しみを持つようになります。すると、大きくなってからも学校の音楽の授業などを積極的に楽しむことができるでしょう。
5.即時反応力が高まる
テンポに合わせて動きを速くしたり遅くしたり、音に合わせて動きをストップしたり再び動き出したりなど、リトミックでは音楽を聞きながら体を動かします。
この、聞こえた音に合わせて即時に体の動きを変える能力が、「即時反応力」です。リトミックによって即時反応力が身に付くと、日常のあらゆる場面でも、その場に応じて即時に対応することができるようになるでしょう。
低年齢時期から音楽教育を受け始めることで得られる効果
0~2歳児という幼い時期から音楽教育を受けると、さらに以下のような効果が期待できます。
1.より豊かな表現力が育つ
奏の杜園の様子
リトミックを通して子どもたちはダンスをしたり歌ったり、楽器を演奏したりなど、音楽の様々な表現方法を知ることができます。より幼い時期からあらゆる表現方法を体験することで、自分自身の表現力もさらに豊かに伸ばしていけるでしょう。
2.二つの集中力が身に付く
集中力には、「内的集中力」と「外的集中力」があります。
リトミックでは、リズムや音階など音楽の細かな部分にまで耳を傾けて、そこから感じた考えやイメージを全身で表現します。これを小さい頃から続けることで、この2種類の集中力が発達するでしょう。
千葉県内や奏の杜園の近くで行われているリトミック関連の活動
サンライズキッズ保育園奏の杜園の近くで開催されている、リトミックに関するイベントや子育てサークルの活動についてご紹介します。
・子育てサロン「ランラン」
内容:親子で楽しくリトミック
年齢別リトミック
奏の杜園の様子
成長に大きな差がある0・1・2歳児。リトミックもそれぞれの年齢や発達に合わせてあげることが大切です。
●0歳児:スキンシップを通してゆったりとリズム感を養う
0歳のうちは、スキンシップを大事にします。ゆったりとしたリズムや優しい大人の声に合わせてスキンシップで全身をほぐしながら、無理のない程度に手足を動かしてあげましょう。
●1歳児:のびのびと体を動かしながら全身で表現
1歳くらいになると体を動かすことが楽しくなり、動きが活発になるでしょう。子どもたちが思う存分体を動かすことができるよう広い環境を用意して、お気に入りの音楽を聞かせながら自由にさせてあげましょう。
●2歳児:好きな音楽に合わせてダンス
2歳にもなると運動機能が高まり、できる動作がどんどん増えていくでしょう。そのため、振り付けがあるダンスなど指定された動きをマネさせるのがおススメです。
ポイントは、子どもたちのお気に入りの音楽を使うこと。好きな歌や馴染みの曲を使うことで、意欲的に体を動かしてくれるでしょう。
ご家庭でできる音楽遊び
おうちでも楽しく気軽に音楽遊びすることは可能です。
1.動物のマネっこ遊び
「ぞうさん」や「ちょうちょ」といった童謡のように、生き物がテーマになっている曲はたくさんあります。こうした曲に合わせて、歌詞に出てくる生き物の動きをマネしながら体を動かしてみましょう。
例えば、「ぞうさん」なら腕を前に出して揺らし象の鼻に見立てたり、「ちょうちょ」なら両手を羽根のようにひらひら動かしてみたりなど、歌に登場する生き物の動きをマネっこ。音楽を楽しみながら、それぞれの生き物動きの違いを知ることもできるでしょう。
2.音楽に合わせて身体を動かそう
お子さんが好きな音楽を流します。その音楽に合わせて体を横に揺らしたり手拍子をしたりなど、全身を使ってリズムに乗りましょう。
少しずつ体が慣れてきたら、途中で音楽を突然止めて動きも止める、というアレンジにも挑戦。音楽に合わせて動いたり止まったりすることで聞く力が育つと同時に、即時反応力を養うこともできます。
リトミックでは、前述した様々な効果が得られるだけでなく、音楽に対して親しみを持つことができるというメリットがあります。
このようなリトミックの良さを活かしながら、サンライズキッズ保育園奏の杜園でも毎日リトミックに取り組んでいます。
サンライズキッズ保育園奏の杜保育園で行っているリトミックの内容については、ホームページ内でいつでもご覧いただくことが可能です。
令和4年度 保育士の振り返りアンケート結果
リトミックを取り入れることで、リトミックカリキュラム研修を通して、
子どもたちに変化が見られたか。また、変化が見られた場合
どのような変化が見られたか具体的に記載してください。
奏の杜園の保育士回答
- 音楽を聴いて楽しそうに反応するようになりました。音の高低やリズムを感じられるようになりました。
- 歌に合わせて手拍子をしたり、首をふったりするようになりました。
- ピアノを使って取り組むことで興味をもち、音をよく聞こうとしていました。
- 音楽や音など、耳で聞こえたものに合わせて動く姿が見られ始めました。
- 音を聞いて、それに合わせて動くことができるようになりました。
- 保育士の真似をしてリズムを取ったり、音楽に合わせて身体を動かしたりすることが上手になりました。
- 毎回の研修で実践的なものを見せて頂けたので、子ども達にも伝えやすかったです。特に音を聞いて身体を動かす即興的なリトミックにおいては、ピアノの音をよく聞いて身体で感じられるようになったと思います。
- 「ストップ&ゴー」などを通して音を聴きながら動きを判断する力がついたり、活動中の集中力が高くなったりといった成長を感じました。
- 最近では短調と長調をとりいれると『、寒そうだね...』と言いながら音の変化に耳を傾けることができるようになっていました。
- ピアノに合わせて表現遊びを楽しんでいたことに成長を感じました。
奏の杜園以外のサンライズキッズ他園の保育士回答
- みんなでリズムに合わせて楽しむような雰囲気をもち、自由な表現を楽しんでいるようになってきたと思います。
- 遊びの中でカリキュラムごっこをしたり、ピアノに親しみを持ったりしていました。
- カリキュラム活動に積極的に取り組むようになったと感じました。
- 音楽が流れたり、保育士の手拍子などに自然に反応して身体を動かしたりする姿が見られるようになりました。
- 楽器を使った際、初めは自由に楽器を鳴らしていたが、今では保育士やピアノの音に合わせて楽器を鳴らす姿がみられるようになりました。
- 音楽を聞いてリズムを取れるようになってきました。
- 音楽に興味をもち、耳を傾けてよく聞くようになりました。
- 符号を覚えるようになりました。符号の区別を理解し、声に出しながら手合わせを積極的に行うようになりました。リズム感を養うことができ、ピアノの音に耳を傾けながら表現することができるようになりました。
- さまざまな音の聴き分けができるようになりました。
- 以前より物事に取り組む際の集中力がつきました。
- 初めは乗り気でなかった子どもも、友達や保育士が楽しんでいる様子を見て「一緒にやってみよう」と言う気持ちで取り組む様になったため、変化を感じました。また音符カードを取り入れた当初は、見たままの音符を覚えているだけなように感じましたが、しっかりとリズムを理解して表現するようになってきています。
- 研修で学んだことを実践すると、子どもたちが積極的に取り組んでくれたと感じました。
- リトミックを通じてさまざまなことに対する自己表現が豊かになったと感じます。
- 四拍子の手拍子の最後の休符を待てるようになり、成長を感じて良かったと思いました。
- はじめは保育士と同じ事をする姿が多かった子ども達ですが、保育士も自由に身体を動かす事によって正解、不正解がない事を子どもたちなりに理解して、自由に動く姿が増えてきました。
- 保育士自身も楽しみながらリトミックに参加したことで、子どもたちも興味や関心を持ってできました。遊びの中で自然と子どもたち同士で楽しんでいました。家庭でも子どもが披露をし、保護者にもリトミックを知ってもらい一緒に楽しむ機会につながっているようで良かったです。
- 音楽に興味を持って楽しく取り組んでいたと感じました。
- 楽器の音を止めたり、鳴らしたりのメリハリがついて成長したと思います。
- リズムの拍を意識する姿が見られるようになりました。2 歳児になると音の強弱、早さの変化など、自分で気づき、動作につなげられるようになったと感じます。
- 楽しく取り組むことによって楽器を使うのが上手になったと思います。
- 音や言葉を聞いて、静と動の動きが出来るようになってきました。
- 具体的に実践を見ることで保育士が意図を理解して行うため、子どもたちにスムーズに実践して楽しむ様子を見ることができました。
- 音楽が聞こえるとリズムに合わせて身体を揺らしたり、リトミックで使用している曲だと「○○だ!」と動きで表現する姿が見られたりするようになりました。
- 子どもたちが音楽やリズムに親しむ経験を重ねたことで、新しい曲や活動にも積極的になったり、朝の会などでの季節の歌を楽しんだりする姿が増えました。
- 音楽が好きになり、自由表現やリズム打ちを楽しめるようになりました。
リトミックカリキュラム活動を振り返り、良かった点や反省点、
来年度につなげたい点がございましたらご記入ください。
- カリキュラムの時間を設けていることで園児たちの集中力が増したり、表現の幅が広がったことが良かったと思う
- 来年も子どもたちに合わせたカリキュラムを楽しんでいきたい
- リトミックに関してはとにかく初心者だったので、前半の研修内容は難しく感じました。
後半の0〜2歳児向けの内容(実践例)を実演していただくことによって、自園にあった内容に落としていけたと思います。保育者が恥ずかしがることなく、自信を持って行うことを心がけていきたいです。 - 楽しみながらカリキュラムに取り組むことができた。子どもたちも積極的に参加できるカリキュラムになった
- 子どもたちの興味に合わせながら工夫もしていきたいです