伊丹園ブログ

子どものイヤイヤにどう付き合うか

2023-11-24

子どものイヤイヤにどう付き合うか

1歳代から「イヤイヤ」の強情が始まり、扱いにくい時期が始まります。イヤイヤやだだこねを起こす子どもの対応に疲れ果ててしまう親御さんも少なくないのではないでしょうか。

 

今回は、このイヤイヤについて起こる理由や対処方法をご紹介します。

 

◯前頭前野が未発達であることを理解する。

人間の脳の中にある前頭前野は、思考力や感情の制御、判断力などを司ります。人間が理性的に生きられるのは前頭前野の働きが大きいと言えるからでしょう。

 

しかし、前頭前野の中でも特に成長が遅く、6歳位までは成長がとても緩やかです。幼少期は成長が緩やかですが、8から15歳ごろに急速に成長するとも言われています。

 

2歳前後の子どもは、前頭前野を用いた感情の制御や判断力が未発達であるため「我慢する」と言うことが難しいのです。つまり、イヤイヤは脳の成長において、前頭前野が未発達であるため、感情のコントロールができないことも影響しているのです。

 

子どもの強情やだだこねは生活の流れをストップさせ、スケジュールを狂わせてしまうこともあるので、親御さんもうんざりしてしまうこともあるかもしれません。そんな時は「まだ前頭前野が発達していないからなんだな」「この子の自我が育っているんだ、成長している証なんだな」と冷静に理解すると、安心感が持てたり、余裕を持って接しやすくなるかもしれません。

 

 

◯自我を育てる関わり方をする

 

1歳前後に誕生する自我は「自分の存在に誇りを持つ」と言う事の始まりです。「自分はすごい!」と感じる自我は、大切に守り育てていきたいものです。「気持ちを聞いてもらえた」と言う経験が、自己肯定感を高めるとも言われているので、気持ちを受け止めたり、言葉にして気持ちを代弁することも大切にしていきたいですね。

 

具体的にはどう対応すれば良いのでしょうか?

 

親の指示で動かそうとするのではなく、子どもが自分の意思で動けるように導くことができれば、「イヤ」は、出にくくなります。

例えば、服を着るとき、「こっちのお洋服にする?それともこっち?」と選択肢を与える方法があります。「こっち!」と自分で決められたことを嬉しく思うものです。ですが子どもは賢いのですぐに気づいてしまい、イヤ!となることもあります。

 

集団の場であれば、友達の姿を知らせて導くこともできます。野菜をなかなか食べない子がいても、「◯◯ちゃんが食べてるよ」と知らせると、ジブンモ!と食べ始めることがあります。

 

そしてもう一つの方法は、言葉をかけた後でちょっと間をおくことです。「お出かけするよ」と言う親の言葉に対して、まだおもちゃで遊びたくて「イヤ!」と言う子どもも、しばらくすると自ら片付けを始めて出かける準備をする事はよくあることです。

 

時間的な「間」をかけることによって、子どもは自分の意思で動いたと言う感覚を持つことができます。

時間に余裕を持ちながら、子どもを待つ、と言うことも大切にしていきたいですね。