ことばや集中力が身につく 絵本の読み合い
絵本は私たちにとって身近な、保育や子育ての味方です。 サンライズキッズ保育園でも絵本の読み合いを行い、子どもの言葉の発育を促し、集中力を身に着けられるよう働きかけています。その他にも、読み合いは子どもに安心感を与え、聞く力や想像力を養う効果や、感受性が豊かになる効果があるといわれています。 このページでは、絵本の読み合いの効果や絵本の選び方、読み方などについてご紹介しましょう。
目次
絵本の読み合いで得られる3つの効果
1.集中力がつく
絵本の読み合いをする際に読み手が気持ちを込めて読むと、子どもたちは絵本の世界に入り込みます。絵本に夢中になることで、集中力が養われます。
絵本を読む時間を習慣化するのも、集中力アップに効果的です。習慣化することで子どもも大人も次の行動に見通しが持てるため、絵本時間に集中することができます。
サンライズキッズ明石園ではおひるね前以外にも、活動の節目の時間に絵本の読み合いを行っています。次の活動の導入として活用したり、子どもを一旦落ち着かせてから次の活動に集中させる効果も。
2.気持ちの安定
読み合いをしている最中は、読み手と聞き手が時間を共有することができます。つまりはコミュニケーションになるので、子どもたちの気持ちを安定させることができるのです。
また、慣れない環境や初めての人に会うとき、たいていの子どもは緊張するもの。初めて保育園に来るときもとても緊張していますが、絵本を読み合いすると子どもと保育士との距離が縮まり、子どもたちの緊張が和らぎます。
3.言葉の習得
明石園の様子
繰り返し絵本の読み合いを行うことで、文字が読めない頃から聞いた言葉を耳で覚えます。そうして覚えた言葉を真似して話すようになり、少しずつ自分の言葉に。やがて日常でも使えるようになるのです。
また、気持ちを言葉にして表現するのは、子どもにとって簡単なことではありません。子どもの気持ちを分かりやすく表現している絵本もあるので、活用していくとよいでしょう。
0~2歳児におススメする絵本の種類
0歳児向けの絵本の選び方
■色鮮鮮やかではっきりした絵
初めて絵本に触れる0歳児は、文字よりも色鮮やかな絵に興味を持ちます。色彩がはっきりした絵本だと興味を持って見てくれるようです。
■文字がない絵本
絵本の中には、文字がなく絵だけのものも。絵を見て言葉を考えながら、子どもに語り掛けて読んでみると喜んで見てくれるでしょう。
■擬音を楽しむ絵本
「フワフワ」「わんわん」など、擬音が繰り返し使われている絵本は子どもの耳に入りやすく、真似して楽しんでくれます。
■絵本を破ってしまった時には
赤ちゃんのうちは、絵本を破ってしまうこともあるかもしれません。
そんなとき、園では「びりびり痛かったね」「撫でてあげようか」など、保育者が絵本の気持ちを代弁するやり方で子どもたちに伝えています。こうすることで、子どもたちにも理解しやすいのです。
厚手の絵本を用意することや、薄手の絵本は読み合い用として大人だけが扱うなど、使い分けも行っています。
1歳児の絵本の選び方
■簡単なストーリーがある絵本
繰り返しの絵本から、徐々に簡単なストーリー性のある絵本も楽しめるようになってくる頃です。起承転結がある絵本に、子どもが笑ったり指さしをしたりするようになるので、読み手とのやり取りも楽しめます。
■身体を動かす絵本
立ったりしゃがんだり、ジャンプしたり、と一緒に身体を動かして遊べる絵本もあります。座って絵本をみることができない子も、身体の動かすことができる絵本なら興味を示して見てくれるかもしれません。
2歳児の絵本の選び方
■生活習慣に関連した絵本
身の回りのことに興味を持ったり、トイレにも興味が出てくる時期です。それらに関する絵本を読んであげると、子どもは楽しく生活習慣を身につけることができます。
■図鑑
天気の良い日に散歩したり公園に出掛けたりすると、動植物に触れる機会があるはず。外で見つけた植物を図鑑で探したり、図鑑で見たものを外に探しに行ったり、図鑑を活用すれば外遊びに期待感を持って出かけられるでしょう。
■季節感のある絵本
園では、季節感のある絵本や行事に関連した絵本も読み合いしています。紙芝居も子どもたちに大人気です。
サンライズキッズ明石園での読み合い3つの注意点
1.絵本は見えやすいように
明石園の様子
絵本を持つときは、手で絵が隠れないように気を付けています。また、大人数相手に絵本の読み合いをするときには、どの位置からも見えるように子どもの座る位置や絵本の高さなどにも配慮しています。
2.表紙と裏表紙も見せる
絵本は表紙と裏表紙が1つの絵になっていたり、本編の続きの絵が隠れていたりすることが珍しくありません。園での読み合い後は、表紙と裏表紙を開いて見せています。
3.声の抑揚
絵本の主人公や登場キャラクターに合わせて、声の大きさや読む速さ、抑揚をつけて読んでいます。絵本の世界感が子どもたちに伝わりやすくなり、楽しさが倍増します。
明石市で絵本に親しむなら
明石園の様子
絵本は図書館でも借りることができます。年齢や季節、行事ごとの絵本や、面白くて笑える作品からちょっと悲しくなる作品まで、様々な絵本が見つかるでしょう。本屋さんに行く前に、図書館でお子さんが興味を持つ絵本を探してみるのもおススメです。
また、明石市内の図書館ではおはなし会などのイベントも行われています。詳しくは、明石市立図書館ホームページをご覧ください。
あかし市民図書館
・開館時間…9時30分から午後9時(土曜日、日曜日、祝日は午後7時まで)
明石市立西部図書館
・開館時間…9時30分から午後7時
移動図書
・めぐりん
・くるりん
(市内を毎月1回巡回しています。)
https://www.akashi-lib.jp/
サンライズキッズ保育園明石園の子どもたちは、絵本が大好きです。おともだちやせんせいと一緒に楽しんで、もっと好きになってもらえるよう、読み方や環境を充実させていきたいと思います。
お子さんの好きな絵本や読み合いのコツなどは、お気軽に保育士までお尋ねください。
保育士の振り返りアンケート結果
「絵本の読み合い」を通して、子どもたちに変化が見られたか。
また、変化が見られた場合どのような変化が見られたか具体的に記載してください。
明石園の保育士回答
- お話を楽しみにしたり、お話に集中したりする力がつきました。
- 絵本に出てくる簡単な言葉や音を覚えたり、絵本の読み合いの時間を繰り返すことで集中してお話を聞けるようになったりしています。また、落ち着いて静の時間を過ごせるようになりました。
- 絵本に興味を持つ子どもが増えたと感じました。また、語彙が増えたことに成長を感じます。
- 絵本の中に登場するものを、現実に存在するものの中から見つけたり、言葉を繰り返しているうちに覚えたりしました。
- 絵本の展開を覚えて発語したり、一緒に笑ったり驚いたりするようになりました。
- 絵本が好きになり、お気に入りの絵本を保育士と一緒に楽しもうとしたり、さまざまな興味や疑問を持ったりしながら絵本を見るようになりました。
明石園以外のサンライズキッズ他園の保育士回答
- お気に入りの絵本を繰り返し「読んで」、と持ってくるようになりました。
- 以前より集中して絵本を見られるようになりました。
- 物事に集中することに対する強弱の付け方などを学び、子どもの集中する時間が長くなったように感じます。
- 落ち着いて最後まで絵本に集中して見られるようになりました。
- 毎日読み合いを行うことで、子どもたちの絵本への興味が出てきたり、集中力が高まったりしてきたと感じます。
- お話を覚えていたり、楽しみにしていたり、興味関心や集中してみる力が育まれたように思います。
- とくに2歳児では、戸外遊びの時に見たものが絵本に出てきたものと似ていたり同じだったりすると、知らせたり、それに対してイメージをふくらませてみたり、また会話や遊びの中でお話と同じ内容を取り入れてみたりするなど、遊びの中で絵本のストーリーを取り入れ、より想像力豊かに遊ぶ姿が見られました。
- 絵本に対して以前より集中して見られるようになってきていると感じます。
- 繰り返し絵本の読み合いを行うことに対して、子どもたちの反応が大きかったです。
- 散歩中や戸外遊び時に「絵本に出てきた〇〇だね」と話して発見を楽しむ姿が見られました。
- 集中力が高まり、座ってじっと絵本の話を聞く姿が増えました。
- 登場人物の心情を想像することで他者の気持ちを考えてみる想像力が養われたり、語彙を身に付けたりすることができました。
- 集中力がつき、全体の読み合いを静かに聞けるようになりました。
- 年度終わりでは長めの絵本 ( 内容によるが年中向き ) の絵本を静かに聞けるようになるほど集中力がつきました。
- 物事に対する集中力が高まり、言葉からの想像力も育まれたと感じます。
- 子ども達の言葉や発声が日を増すごとに増えていると感じました。
- 絵本の読み合いを通して、集中力の持続が感じられました。最初は短い絵本でも立ってしまったり飽きてしまったりする園児もいましたが、年度後半に差し掛かるにつれて長い絵本が聞ける様になりました。職員の話もしっかり聞くことができるようになったと思います。
- 絵本に興味を示すようになり、絵本をよく見るようになりました。
- 集中が続くようになり、座って絵本を読んだり、じっと見たりすることができるようになりました。
- 絵本に出てくる単語を覚え、そこから発語につながっていったと感じます。
- 楽しそうに読む姿が見られ、何度も繰り返し読むことで自分で内容を覚えて読んでいく姿も見られました。
- 絵本を読むことについてイメージを膨らませて発展させて楽しむ姿が見られました。
- より絵本が好きになり、少しの時間でも絵本を読みたいと子どもたちから言ってくるようになりました。
- 毎日読み合いする時間があり、子どもたちも興味を持って見ることができていたと思います。
- 絵本をじっくりみて楽しむ姿が多くなりました。「絵本をみたい」と、手に取る姿が増えたと感じています。
- 語彙が増えたり、絵本への興味を持ったりするようになりました。
- 絵本が大好きになり、始まると静かに耳を傾けている子が増えました。
- 絵本を集中してみる時間が増え、少しずつ長い話も聞けるようになっています。
- 繰り返し読み合いすることにより絵本への関心や興味を持つことができるようになりました。絵本を楽しみにするようになりましたし、言葉の模倣も楽しむことができるようになりました。
- お気に入りの絵本ができ、読み合いの時間を喜ぶ姿が見られました。また絵本の中の言葉を覚え、一緒に読む子どももいました。
- 絵本で描かれている絵の色づかいやお話の展開に興味関心が広がり、想像力が高まっていました。
絵本の読み合いを振り返り、良かった点や反省点、
来年度につなげたい点がございましたらご記入ください。
- 実際の絵本を読み合いしていただいて、わかりやすかったです。
- さまざまな絵本を知れて良かった。毎月の絵本の読み方も教えていただき実践できた。
- 好きな絵本が子どもたちの中でうまれていったことがよかった。
年度の後半には長い物語も楽しめるようにしていきたい。 - 季節感や発達によりあった絵本を読んでいきたいた。
- 子どもたちの反応が大きかったり、集中して絵本の世界へ入り込むことができるようになったので良かった。