2024年度
サンライズキッズ保育園 瀬田駅前園
絵本読み合いプログラム
サンライズキッズ保育園 瀬田駅前園 絵本読み合いプログラムについて
絵本の読み合いには、脳科学研究において喜怒哀楽を司る大脳辺緑系が活発になり、子どもの豊かな情緒を育む効果があるという研究結果がでています。
また、社会性やコミュニケーション能力が高まることから、「自ら学ぶ力」の土台作りになることや、心の発達やことばの発達を促進することはもちろん、ストレスを軽減するなど、いいことずくめの効果があると言われています。
文字を認識できるようになるのは、5歳以上とされているため、識字能力のない年齢の子どもと絵本を読み合いしても、理解できていないのでは?とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
5歳児を対象に行った実験では、読み合いの機会が多かった子どもは、そうでない子どもに比べて書物からの言い回しを多用したことが明らかになっています。
このことから、5歳以下の幼児は識字能力を持たなくても読み合いから語彙を増やすことができると言えます。
0~2歳の子どもは、保護者や保育士が絵本を読み合いをすることで、文字は認識できなくても、絵や文字に対する視覚、読み合いによる音声、そしてこの2つを結びつけて見ているものが何であるかを認識するという
認知システムの向上につながっていきます。
この視覚・音声・認知が脳内で結びつくシステムができていることが、次に文字を学ぶための重要な準備段階となります。
識字能力や読解力といったものは、適年齢になったら自然にできるようになるものではなく、その前段階からの準備があってこそ、その時期に学べるようになるものなのです。
1日10冊以上の読み合いを行います!
サンライズキッズ保育園 瀬田駅前園では、1日10冊以上の絵本の読み合いを行うことで、
を養うことを目的としています。
読み合いする冊数が3冊程度では、集中力を持続する力を鍛えることができません。
読み合いする絵本を増やし、同じことを繰り返し行うことで、集中力を持続する力が養われます。
また、読み合いには「繰り返す」ことが重要で、子どもは「知っている」からこそ
何度でも繰り返したいと思っているのです。
絵本に限らず知っていることを繰り返すからこそ、知識が定着していくのです。
●読み合いを毎日継続することで…
読み合いの効果を最大限に高めるために実践していること
①保育士全員が読み合いを行う
毎日の保育の中で10冊以上の読み合いを行う場合、読み手を同じ先生にすると、子どもたちの興味や集中力がかけてしまう可能性があること、また先生の負担も大きくなってしまいます。
そこで、読み手が変わることで色々な声や読み方を体験することができ、1つの絵本でも様々な読み合いを楽しむことができるようにしています。
保育士全員が読み合いすることで、絵本への興味を引き、集中力の向上につなげています。
また、読み合いは保育者と子どもが一緒に絵本の世界を体験する「共有型」であることを大切にしています。
こうすることで、自由に子どもが好きなページについて語ったり、表現したりするきっかけ作りをしています。
②午睡時間前の読み合いを必ず行う
子ども教育専門家の松永暢史さんによると、読み合いの時間で一番効果的なのは《寝る前》とおっしゃっています。
日中記憶したものが脳に知識として定着されるのは睡眠中のため、寝る前が最も学習効果が高いのだそうです。
そのため、当園では午睡前の読み合いは特に力を入れて行っています。
③日本の文化や四季のイベントなどを盛り込んだバリエーション豊かな絵本
ただ読み合いをするだけでなく、読み合い絵本選びも重要です。
当園では、読み合いをする絵本には、日本の文化や四季のイベントにちなんだもの、郷土愛を育む滋賀県を題材にしたものなどを沢山取り入れています。
絵本を通じて自然に、日本の文化や四季のイベントを学び、絵本で見聞きしたことを保育園で実体験することで、絵本から実体験、実体験から絵本と行き来しながら豊かな感性を磨き、実際の知識として定着するようにしています。
読み合いの絵本例
七夕会
- きつねのたなばたさま(世界文化社)
- たなばたこびとのおはなし(童心社)
- みんなのおねがい(ほるぷ出版)
十五夜会
- おやすみなさいおつきさま(評論社)
- まんまるおつきさん(偕成社)
- だんごたべたいおつきさま(ほるぷ出版)
ハロウィン
- ハロウィンのかくれんぼ(ポプラ社)
- ハッピーハロウィン(講談社)
- ペネロペのたのしいハロウィン(岩崎書店)
節分
- ちいちゃんとまめまき(ほるぷ出版)
- まめまきできるかな(ほるぷ出版)
- おにのパンツ(フレーベル館)
ひな祭り
- もりのひなまつり(福音館書店)
- おひなさまのいえ(世界文化社)
- みんあでおひなさま(教育画劇)
- ひなまつりこびとのおはなし(童心社)
滋賀県が舞台の絵本
- ぼくとおおはしくん(講談社)
- ひともっこ山(サンブライト出版)
- 近江の昔ものがたり(サンライズ出版)