2023-06-05
旧暦5月5日はこどもの日!あまがしで邪気払いしよう
Category:子育てにお役立ち情報
「こどもの日」「端午の節句」といえば新暦5月5日。
沖縄は旧暦の5月5日にこどもの日でもある「グングァチグニチ」という邪気払いの日をお祝いします。
新暦5月5日ももちろんこどもの日としてお祝いしますが、沖縄では旧暦5月5日も特別な食べ物を食べて飾り物をして邪気払いをするのです。
自治会だけで行われている地域もある「グングァチグニチ」についてご紹介しましょう。
グングァチグニチはなにをする?
2023年の旧暦5月5日は6月22日の木曜日。
この日は「あまがし」を備え、菖蒲の匙を作って飾り、邪気を払います。
あまがし
「あまがし」とは、沖縄の伝統的なおやつで、沖縄風ぜんざいとも呼ばれます。
黒糖を使用し、押し麦と金時豆も加えて作られます。とろりとした食感と素朴な甘さが特徴です。
子どもの健康を祈るために家庭で作られていました。
金時豆や小豆の「赤」が邪気を払うとされていたのです。
「あまがし」は冷やしても温めても楽しめるおやつで、一年中味わうことができます。
菖蒲(しょうぶ)の匙(さじ)
菖蒲の匙は、強い香りによって邪気を寄せ付けないとされています。
沖縄では、菖蒲の他にもネギやショウガなど、キツイ香りが邪気を祓うとされてきました。
特に菖蒲の香りは非常に強く、邪気がそれを嫌うと信じられています。
「グングァチグニチ」では、「あまがし」に菖蒲の匙を添えて供える伝統があるのです。
実は琉球王朝からの風習で、先祖(ご先祖様=仏壇)と竈神(かまどがみ=ヒヌカン)へ供えていました。
菖蒲の匙は笹舟のようなイメージ。
菖蒲の葉に縦の切り込みを入れて両端を折り曲げ、ハサミで二つの切り込みを作り、両脇を中央に寄せて船の形にし、最後に整えて切り込みをきれいに立てて完成です。
戦前の沖縄の文化にふれる日
戦前の沖縄では、旧暦の5月4日はヨッカヌヒー(4日の日)として、ハーリー大会が行われていました。
その周辺では年に一度の玩具市が開かれ、親たちは普段買えないおもちゃを購入し、家庭では子どもたちに愛される美味しいおやつ、「ちんぴん」や「ポーポー」が供えられました。
集落全体がハーリー大会に参加し、学校も休みとなる集落が多くあったそうです。
翌日は旧暦5月5日のグングァチグニチ、子どもの日であり、子どもたちにとっては楽しい2日間だったでしょう。
こうした沖縄の伝統的な文化に触れることもお子さんの知的好奇心を刺激するチャンスです。
ぜひご家庭でも伝統のお菓子など、取り入れてみてください。