2025-03-01
Category:子育てにお役立ち情報
1.そもそも花粉症ってなに?子どもにも起こる理由
春先や秋など、季節の変わり目になるとくしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状が出る「花粉症」。
花粉症とは、スギやヒノキなどの花粉に体が過敏に反応するアレルギー反応です。
大人だけと思われがちですが…最近では、子どもにも増えてきています。
これは、成長とともに花粉に触れる機会が増えていることや、アレルギー体質を親から受け継いでいる場合があること、さらに大気汚染や食生活の変化などによって免疫のバランスが崩れやすくなっていることが関係しています。また、子どもの免疫機能はまだ未熟なため、花粉に対して過敏に反応してしまうことも、花粉症を発症する原因の一つと考えられています。
2.もしかして花粉症かも?見逃しやすい子どもの症状
子どもの花粉症は、大人と違って症状が分かりにくく、風邪と間違えられることもよくあります。次のような様子がみられたら、もしかしたら花粉症化もしれません。
【目の症状】
●目をよくこすっている
●目が赤く充血している
●目をしょぼしょぼして、まぶしそうにしている
【鼻の症状】
●鼻水がよく出る(さらさらした鼻水のことが多い)
●鼻がつまって口で息をしている
●鼻をよくすする
●寝ているときに鼻でいびきをかく
【口の症状】
●くしゃみを頻繁にする
●口をよく開けたままにしている(鼻がつまりのため)
これらの症状が数日以上続く場合や風邪ではなさそうなのに症状が見られるときは、早めに小児科や耳鼻科を受診してみましょう。早めの対応で、子どものつらさを和らげることができます。
3.今すぐ始めたい!家庭でできる花粉対策の基本
子どもの花粉症対策は、薬やマスクだけではなく、家庭内の環境づくりもとても大切です。
花粉を「家の中に持ち込まない」「ため込まない」工夫で、症状を和らげることができます。
以下のようなポイントを意識して、毎日の生活に取り入れてみましょう。
①こまめに掃除をする
室内に入り込んだ花粉を減らすために、定期的に掃除をしましょう。排気循環式の掃除機を使うと、排気で花粉やほこりが舞うのを防ぐことができます。
②空気清浄機を活用する
リビングや寝室に置くと、空気中の花粉をしっかりキャッチしてくれます。特に高性能なHEPAフィルター付きの空気清浄機がより効果的です。
③換気を控えめにする
花粉の少ない時間帯(早朝や夜)に、レースカーテンを閉めたまま窓を10cm程度開けて換気をすると良いでしょう。窓を開ける時間は短時間にしましょう。
④洗面所やトイレのマットをこまめに交換する
洗面所やトイレには花粉がたまりやすいので、マットを頻繁に交換して洗濯しましょう。
⑤洗濯物は室内干しにする
外に干すと花粉が付着するため、洗濯物は室内で干すことを基本にしましょう。乾燥器の活用もおすすめです。
布団は掃除機や布団乾燥機を使ってケアするのもおすすめです。
家の中を少し整えるだけでも、子どもの負担はグッと軽くなります。
今日からできることから、少しずつ始めてみましょう!
4.お出かけ前にチェック!花粉を避ける服装と持ち物
外出時のアウターは、ウールやフリースなど花粉が付着しやすいものは避け、表面がつるつるした化学繊維のものを選びましょう。つるつる素材の上着は、花粉が付着しにくく、付着した花粉も払い落としやすいというメリットがあります。ポリエステルやナイロン製のダウンコートや撥水加工が施されているウインドブレーカーなどがおすすめ。また、衣服に静電気防止スプレーをしたり、柔軟剤を利用することで、花粉の付着を抑える効果があります。
帽子や花粉対策メガネも外出時の花粉対策定番グッズのひとつ。花粉が髪や目につくのを防ぎます。特に花粉対策メガネは、目からの花粉の侵入を防いでくれるのが特徴です。
ちょっとした準備で、子どもの花粉症の症状を和らげられます。毎日のお出かけ前にぜひチェックしてください。
5.室内でも油断禁物!家の中での花粉ブロック術
花粉は外からだけではなく、室内にも入り込みます。家の中でもしっかりと対策をして、子どもを花粉から守りましょう。
【家の中での花粉ブロック術】
①加湿する
湿度が低いと花粉が空気中に舞いやすくなります。加湿器などで適度な湿度(50~60%)を保ちましょう。
②拭き掃除をしてから、掃除機をかける
ほこりや花粉はまず拭き掃除で取り除いてから、掃除機をかけると効率的です。
③空気清浄機を使う
花粉をしっかりとキャッチしてくれる空気清浄機を活用しましょう。
④エアコンに花粉除去フィルターを設置する
エアコンからも花粉が舞い込むことがあるため、専用フィルターもおすすめです。
⑤洗濯物を柔軟剤で仕上げる
柔軟剤を使用すると洗濯物に花粉がつきにくくなり、家の中の花粉を減らせます。
室内でもできる工夫で、花粉の侵入や滞留を防ぎ、子どもが快適に過ごせる環境を整えましょう。
6.鼻水・目のかゆみ…つらいときのケア方法とは?
花粉症のつらい症状で多いのが、鼻水や目のかゆみです。
鼻水が出るときは、こまめに拭いてあげましょう。目のかゆみはときは、冷たいタオルをしばらくまぶたの上に置いておくと、かゆみが緩和します。
薬の使用は医師の指示に従い、症状が強い場合は自己判断せずに医師に相談し、適切な薬を使いましょう。
つらい症状を放置せず、早めのケアでこども他tの負担を減らしてあげることが大切です。
7.市販薬は使っていい?受診のタイミングとポイント
花粉症の症状が出たとき、市販薬で様子を見るかどうか迷うこともありますよね。基本的に、軽い症状なら市販薬を使って対処してもかまいませんが、子どもには慎重に使うことが大切です。
市販薬を使うときは、年齢や用法をよく確認しましょう。
子ども用の薬かを、医師や薬剤師に相談して選んでください。
症状が長引く、悪化する、または日常生活に支障ができ場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
花粉症は早めに対策することが大切です。市販薬に頼りすぎず、症状や子どもの様子をよく見て、適切なタイミングで受診をしましょう。
8.花粉症でも元気に過ごす!春の生活習慣アドバイス
花粉症のつらい季節でも、日々の生活習慣を整えることで子どもが元気に過ごせます。次のポイントを意識して、春を楽しく乗り切りましょう。
●バランスの良い食事を心がける
免疫力を高めるために、野菜や果物をたっぷり摂りましょう。
●適度な運動を続ける
外での遊びは花粉の少ない時間帯に行い、体力をつけることが大切です。
●十分な睡眠をとる
疲れをためないように、毎日決まった時間に寝る習慣をつけましょう。
●こまめな水分補給
のどや鼻の粘膜を潤すことで、花粉の刺激を和らげます。
●ストレスをためない工夫をする
楽しい時間を作り、心も体もリラックスさせましょう。
生活の中でできる小さな工夫が、子どもの花粉症対策につながります。元気に春を楽しめるようサポートしてあげてくださいね。
9.保育園・幼稚園での花粉対策、家庭との連携が大切
子どもが長い時間を過ごす保育園や幼稚園でも、花粉症対策が重要です。園と家庭が協力し合うことで、子どもが快適に過ごせる環境を作れます。
●園での対策を確認しよう
こまめな手洗いやうがい、教室の換気時間の工夫など、園が行っている花粉症対策を知ることが大切です。
●家庭でのケアと情報共有を
家での症状や対策、薬の使用状況などを園に伝え、園での対応をお願いしましょう。
●園と相談して服装や外遊びの時間を調整
花粉が多い時間帯の外遊びを控えるなど、子どもに負担がかからない工夫を一緒に考えます。
●保護者同士で情報交換をするのも有効
経験や工夫を共有することで、みんなで花粉症対策の知識を深められます。
家庭と園が連携して子どもを支えることで、花粉症のつらさを軽減し、安心して毎日を過ごせるようにしましょう。
10.花粉の季節を乗り切るために、親ができること
花粉症のつらい季節、子どもをしっかり支えるために、親ができることはたくさんあります。日常のちょっとした工夫や気づかいが、子どもの快適さにつながります。
●子どもの症状に気づくこと
鼻水や目のかゆみ、くしゃみなど、普段と違う様子を見逃さず、早めに対策を始めましょう。
●正しいケアを続ける
こまめな手洗い・うがいや、帰宅後の衣服の花粉落としなど、日々の習慣をサポートしましょう。
●生活環境を整える
室内の掃除や空気清浄機の活用で、花粉をためない環境づくりを心がけましょう。
●安心して相談できる環境をつくる
子どもがつらさを話しやすいように声をかけ、必要なら医師への受診もサポートしてください。
●前向きな気持ちを持つこと
親の安心感や前向きな姿勢は、子どもの気持ちを軽くし、症状の緩和にもつながります
花粉症は毎年やってくる季節の悩みですが、親がしっかり支えてあげることで、子どもも元気に乗り越えられます。